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V.各国各地域の活動状況
*インド
(アブロール)インド喉摘者クラブは
1.現在会員数1,285名である。
2.発声研修会;
a.ニューデリーでの研修会での延べ参加数は270名、内訳は喉摘者200名、医師10名、ST(言語治療士)25名、ソーシャルワーカー35名である。
b.各州でのミニ研修会は12州で延べ160名の喉摘者が参加した。
3.東京への派遣なし。
4.社会交流、広報;
a.出版・・クラブとしてのニュースの「Laryngectomee India」12号13号と2回発行した。食道発声の数本を2000部印刷した。
b.EL無料支給10件、無料修理35件。
c.拡声器無料支給 5件。
d.エプロン支給 750件。
e.身分(身障者)証明書交付50件。
f.禁煙運動への参加;パンフレット発行
15000部、カウンセリング実施1000件、禁煙実施者339件。
g.早期発見治療;発見45件、喉摘37件、放射線治療479件うち根本手術72件一時的放射線407件。
h.職業紹介 48件。
i.社会活動として、ピクニックを2回行い喉摘者は105名参加し、スポーツイベントには50名が参加した。
*中国
 (韓 徳民)(OHP映写画面にて)
昨年2000年には我が協会はスタッフの努力により広報や教育で多くの実績を残した。中国障害者協会の支援や北京・上海の喉摘者協会の協力に感謝している。
・「耳鼻咽喉科・頭頸科の医師による喉頭癌の診断・治療の改善進歩、部分喉摘による全摘の割合の減少、喉摘者総数の減少」
喉頭癌の根本的な治療は元々全摘だったが、今では腫瘍の切除と同時に喉頭を再建するように変わりつつある。国家レベルの講習で10以上の省・市において多くのプロを養成してきた。
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新しく確立した手術のパターンでは、早期の喉頭癌・垂直喉摘・水平喉摘・部分喉摘などの治療法としてC02(炭酸ガス)レーザーがある。
部分喉摘に対する全摘の割合は50%から30%にダウンしている。
・協会の強化のため中国障害者協会の指導のもとで、メンバーとして再選した。韓徳民教授が会長として再選された。中国の全省・市から70のメンバーがある。そして規定と活動計画を策定した。
学習や伝達を容易にするために「喉頭癌の治療とリハビリ」というプロの教本を2002年に出版する。また、研修と教育の質を上げるために協会では「喉摘者のための音声トレーニング」という教本を改訂した。
・「国内連絡ネットワーク網の確立」
[1]地域の食道発声の研修を助成。
例えば、田永光専務(Mr.Tian Yong Guang)等7名は、昨年3月に食道発声研修支援のために内モンゴルヘ行った。
彼らは市役所の認可をもらった赤峰(Chifen)の喉摘者協会を設立した。
[2]昨年9月北京喉摘者協会は中国喉摘者連合会を開催した。11の省から20人以上の人がリハビリのプログラムに集会した。
[3]食道発声技術の交換と声の質向上のために喉摘者と接触し、組織化した。2000年に2回ほど上海の喉摘者と会見した。
[4]469人の喉摘者メンバーの管理のためにコンピューターネットワークを組んだ。
[5]昨年2月と6月に銀鈴会中村会長と久永AFLA会長をお迎えして第6回目第7回目の国際レベルの研修会を開催、200人以上の参加者があった。
[6]食道発声のメカニズムについて学習した。喉摘者の声の理論について、より理解出来た。2000年に北京同仁病院の医師が20人の喉摘者の食道の声を測定した。
*台湾
 (徐 茂銘)台湾喉摘者協会は今年創立16周年、会員数は1,193名でその内現在活動しているのは372名である。
 発声研修センターは台北、台中、高雄、花蓮の4拠点にある。
協会は新政府の内務大臣や台北市労働社会局から補助が出るようになった。しかし、協会には未だに活動のための独自の事務所がない。過去15年間は台北の病院の耳鼻咽喉科の一室を無料で借りてきた。
*香港
 (ラム・ライクン)香港新声会は1984年創設で喉摘者の自立と相互扶助を目指している。会員は発声習得と社会復帰を促進される。会員数は1,325名、活動しているのは約500名である。基礎的研修教室があり、年間通して開催される。会員のニーズに応じて異なった発声リハビリ法が教えられる。年間で243回開かれ、その内食道発声は99回である。
 出席者は各回18人以上である。指導者は発声法を学んだクラブのメンバーである。
 これは、会員間の自立と相互扶助を強固なものにする。
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 集中訓練コースは11月21〜23日に行われた。日本から2人のAFLA指導員を招いて60人のクラブ会員が参加して多大な成果をあげた。
 病院訪問・全摘をする患者にクラブのベテランが訪問する。彼等の不安を取り除き精神的な支えとなるものである。昨年は、15の病院へ1,300回行われた。訪問チームは28人のボランティアで構成されている。
 地方の支援グループ活動;香港の地方に住む会員により構成される6つのグループが、70回のミーティングで喉摘者の支援をし、毎回12人以上の出席者があった。11月に30人の会員が中国のGuangzhouを訪問し、40人以上の喉摘者が参加した。
 その他の活動としてはリクリエーション野外社会活動を家族を含めて8回行った。350名以上の会員が家屋とともに参加した。
 健康管理のプロを招いて健康管理の様々な見地から講義してもらう。9回の月例会と3回の臨時会に毎回120人以上集まった。問診も行う。
 会員のために発声リハビリに必要な物資機器を安く仕入れて販売する。吸引機や吸入器も含む。
 出版;クラブでは月刊ニュースを発行した会員や関係先にメールしている。
*韓国
 (洪 元杓)韓国の団体名はK.L.F.でクラブ、協会(association)ではなくて、連盟(federation)である。1978年に喉摘者によって創設された。会員数は1368名、活動中の者約600名、死亡23名で新入会者98名である。
 年間を通じて9つの発声教室が開かれている。特別な先生の指導のもと2〜3週間開催。参加生徒はおよそ15〜20人である。
 韓国の新型電気喉頭(Evada);延世大ENTセンターでの新型ELの開発は、事情により2002年まで延期となった。
 スピーチコンテスト;今年5月に慶南新声会(kyoungnam)ではスピーチコンテストを行った。
 「禁煙と健康問題の会」と連携して喉頭癌防止に向けて強力な禁煙キャンペーンを開始、6月から公共の場での喫煙が法律で禁止される。
*インドネシア
 (ヌーリー)ジャカルタ地域のみの報告ですが、インドネシアは人口2億人でスマトラ、ジャワ、カリマンダン島など大小200以上の島々で成り立っており、研修を受けられるのは首都部の人に限られている。インドネシア喉摘者協会という名で発足したが、食道発声を教えるクラブだから食道発声協会と名前を変えた。1996年に3人の指導者が出来た。これまでに101名が習得した。
 毎年10人前後の新しい会員を受け入れ、週に1回(月曜日)のトレーニングをDr.Cipto Mangunksusmo病院では実施している。
 指導員はDr.ヌーリー、ST、喉摘者3人スプリヨーノ・ザイヌデイン、トビンです。
 月曜日10:00〜12:00の集合訓練のプログラムはカウンセリング、身体検査、エアロビック訓練、リラックス訓練でカウンセリングの内容は食道発声の原理、脈拍、呼吸訓練、エアロビック訓練、栄養、リラックス等である。講師は主にENTの医師、内科医、精神科医である。
 尚、新入会員のために週1回以上やりたい人は木曜日に病院に来て、STから指導を受ける。3回やりたい人は駐在する指導員(スプリヨーノ他)からレッスン受ける。
 毎年30〜40人の新入会員に喉頭癌の知識を授けている。私は全体の約8%を担当している。手術の前後に病院または自宅でDr.ヌーリーとトビン指導員で患者訪問をしています。一番重要なのは術後のリハビリテーションの問題です。
 毎週のレッスンは喉摘者のリハビリに役立っている。








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