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2.4.2海上検証実験
 対象海域のPECを試作し、汎用パソコンとGPS受信機の構成による簡易な装置を用いて基図情報、航海支援情報の重畳表示確認及び外部入力データとしての位置情報表示を含む航海支援機能、ソフト作動確認及び表示精度等の検証を実海域で行った。
 
1.PEC東京湾及び付近海上検証実験
調査期日: 平成13年11月19日
調査航路: [1]熱海-大島(高速旅客船シーガル)
[2]大島一東京(旅客船さるびあ丸)
調査結果: GPS接続に不備があり現地でPECにデータを取り込めなかったので、GPSデータを保存し後日シミュレーションを行った。
 
2.PEC伊勢湾及び付近海上検証実験
調査期日: 平成14年1月24日〜25日(2日間)
調査航路: [1]師崎-鳥羽(フェリー三河丸)
[2]鳥羽-伊良湖(フェリー鳥羽丸)
[3]伊良湖-河和(高速船みかわらいん)
調査結果: GPS機能の自船位置表示が画面中心付近でないとうまく行われないことが判明した。
 
3.PEC瀬戸内海(東・中・西部)における海上検証実験
調査期日: 平成14年1月30日〜2月1日(3日間)
調査航路: 大阪南港-神戸-松山-別府航路(往復路)
調査結果: GPS機能の自船位置表示が画面中心付近でないとうまく行われないことが判明した。潮汐・潮流データをインポートした場合に、地名が表示されない場合があることが判明した。
PEC開発時の作成仕様のため、海域の図郭外ではユーザールートが表示できないことが判明した。また、GPSログデータがデータ取得海域以外では座標変換をしないとインポートできないことが判明した。
複数の海域をまたいでPECを使用する場合など、長時間のGPSデータの取得に関して、GPSデータのサンプリング間隔が初期設定の10秒では、ログデータの記録上限が1000点では少ないことが判明した。
 海上検証実験において発生した問題点については、作業部会で報告後修正を行った。なお、バグフィックスを除いたPEC機能上の変更点として、GPSログデータの記録上限を10000点に増加した。
 また、海域をまたがる利用を考えた場合、現在の仕様では不便であるとの要望が挙げられ、調査研究終了後のPEC実用化にあたっての課題として残された。
図1.大島元町港より東京竹芝旅客ターミナル航路の海上実験で記録されたGPSログデータ
(拡大画面: 118 KB)
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図2.伊勢湾における海上実験で記録されたGPSログデータ
(拡大画面: 117 KB)
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図3.瀬戸内海西部における海上実験で記録されたGPSログデータ
(拡大画面: 132 KB)
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