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6. アウトドライブ装置
 アウトドライブ装置とは船外機から上部のエンジン部分を取り除いたような形状をしており、機能的には新らしい推進装置である。なお、装置自体が舵の役目もするので、舵は不要である。
 アウトドライブ装置の駆動方式としては3・51図に示すように、
船内機とアウトドライブ(クラッチ内蔵)を直結したもの
船内機とアウトドライブを中間軸を介して連結し、クラッチをアウトドライブに内蔵したもの
上記と同じく中間軸を介して連結しクラッチ(油圧等)をエンジン側に内蔵したものとがある。
3・51図 アウトドライブの駆動方式
 アウトドライブは、エンジンからの動力を伝える入力軸と、ドライブをチルトアップまたはダウンさせる時、軸の曲がりに対応するためのユニバーサルジョイントとで構成する入力部分と、前進歯車、後進歯車と前後進切換えクラッチが組み込まれた上部ギヤケース部分、プロペラ軸に組み付けられた歯車と、これと噛み合い動力を伝える歯車が組み込まれた下部ギヤケース部分、上部ギヤケースから、下部ギヤケースに動力を伝えるドライブシャフト、とで構成されている。
 アウトドライブに使用されているクラッチには、コーン式のものと、ドグ(爪)式のものとがあり嵌脱回数の多い用途には、コーン式が多く使用されている。
 又、入力軸とユニバーサルジョイントの間にドグクラッチを入れ、エンジンのみ長時間使用する場合は、ドライブを駆動しないようにしたものもある。 減速比の変更は下部ギヤケース内の歯車を交換する事により可能である。
 又、船の深さに応じてドライブの長さ(深さ)が変えられるよう上部ギヤケースと、下部ギヤケースとの間に入れる間座とドライブシャフトが、準備されている。
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3・52図 クラッチ内蔵形アウトドライブの断面図








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