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「やる気」とは

物事に対する意気込み、物事の達成感をいう。その原点は寮生活にある。24時間教育の中で、子どもたち同士の接触時間は家庭にいるよりはるかに多い。その中で他生徒の人間性や個性に接し、自己反省や自己変革の心が生まれていく。そして「生きる」ことへの積極性が生まれるとともに、生きていることへの充実感がみなぎり出して「やる気」を起こすものと思われる。

 

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倉敷市明神島にて。子どもたちを野外体験合宿に引率。

 

「生きる力」とは

人間の持っている脳細胞は約400億であるが、人間が一生のうちに使う細胞はわずかである。現代社会の子どもたちの使う細胞は、ほんのわずかである。特に「考える」力の不足が激しい。一例が外反母趾である。靴をはく習慣が定着してから、日本人に外反母趾が増えたのである。その欠点は足指がくっついてしまうことである。足指の動きは脳の前頭葉と後頭葉を刺激して、その働きを活発にする。つまり前頭葉は人の意志を司る所であり、後頭葉は記憶の中枢を司る所である。

足指がくっついてしまうと、この分野の発達が遅れるから「生きる力」が育たない。活性化の一つとして、学舎では「下駄ばき」をさせている。これは、以上述べた点の活性化と、外反母趾対策である。この実験は見事に効を奏して、「やる気」を育て、「生きる力」を養うことに成功している。

 

「自然治癒力」とは

動物はすべからく、自身の体の中に治癒力を蓄えている。現代社会はその治癒力を低下させている。それは人間が自然から遠ざかったためである。

春夏秋冬、自然界は生きとし生けるものすべてに対して、平等に恩恵を与えている。しかし人間だけが、その恩恵を避けている。太陽の熱(光)、空気(酸素)、水(水素)等。

これらの要素を巧みに取り入れながら、動物たちは自身の治癒力を高めているのである。人には持って生まれた治癒力があるのだが、現代の子どもたちはそれを知らない。教えられていないのである。学舎は、この自然の恩恵を巧みに取り入れるよう工夫して、教育している所である。

 

 

 

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