ちょっとさかのぼりますが、1984年には岐阜県の梶原県知事から、ぜひ岐阜県といろいろな交流をしてみないかとご提案いただきまして、その結果、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミーの客員教授に就任することになりました。また、最近では、東京工科大学の客員教授にも就任いたしました。これによって日本の大学の教育システムについてより多くのことを理解できるようになったと思います。キャンパスは八王子ですので、東京に来ることもこれから増えるでしょう。この他にもTBSですとか、その他のメディアとお付き合いさせていただいており、特にこの5年ぐらいは忙しい状態が続いています。
日本という国については、個人的にも魅力を感じる部分が非常に多くあります。これはいわゆるビジュアル文化も含めていえることです。例えば、銀座を歩いていて目に入ってくるもの。ビジュアル的に無視できないものが多いです。日本で触れる建築ですとか技術、もちろん日本の人々はすばらしい方々が多いのですが、そういったものに引かれるようになりました。
日本人がつくり出す様々なものには日本の文化が反映されていると、多くのアメリカ人は考えているでしょう。「東京テクノポリス」という記事の中に書かれていたんですが、日本の皆さんにとってはsmaller is better、つまり、小さければ小さいほどよい、小さいものは良いものだという考え方があるようです。確かに小さなものなんだけれども、そこには非常に繊細な技術が使われている。私はそのように理解しています。
また、日本のアニメーションですとかマンガが、世界の文化に対してどんな影響を及ぼしているのか、そういったことを考察することも重要です。
(資料を提示しながら)これはカラーザウルスの広告です。なぜかこの女性は恐竜をおんぶしています。日本に来るたびにこんなびっくりさせられる広告を目にします。それこそtrip to the future。未来への旅をしているような気分になります。
もう1つの例です。これはソニーのエアブックという製品の広告です。