(4) F社
【事業概要】
・去年の4月から船橋→横浜・八景島(この間を2回転)→船橋。船橋の基地がある。
【事業の動向】
・現在の航路は、アクセス利用が中心である。かつての航路(横浜-東京-船橋)もアクセス利用であった。
・八景島航路の利用客数は年間13万人である。ちなみに八景島の訪問者数は年間500万人。八景島からの帰り客の利用が2/3を占める。理由はゆっくり帰路につきたいためであり、電車だと乗り換えが必要であるため。
・修学旅行の利用者が多い。例えば、関西→TDL→船橋(宿泊)→船→横浜観光→帰るというルート。これは代表的な例である。しかしながら、この利用は5、6月のみに集中している。同様に近郊の小中学校の遠足利用も多い。
・季節性としては、全体の7〜7.5割が上期である。残りの2〜2.5割が下期。
・赤字である。
・支出では、人件費が大きい。乗組員は3人と少人数であるが、各桟橋への人の張り付けが必要。また、毎日運航しているため、1ヶ月動かすには乗組員3人×2グループ(各グループ15日)が必要となるため人件費がかかる。
【事業上の留意点】
・これまでの経験・調査の結果、人間は、アクセス型であると船に乗って1時間が限界である。それ以上は飽きる。遊覧船型は30分である。
・貸切が減った原因としては、1回あたりのロットが小さくなったことが考えられる。当社の船を貸し切る場合は100人ぐらいが適当であるが、最近は30人ぐらいになった。今までは、1人1万円ぐらいであったが最近は1万5千円位かかる。これが屋形船であると7千円位でできる。現在、屋形船に客をとられている。
・遊覧事業を続けるためにはリピート確保は不可欠。→「行く先に何があるか」を考える。例えば横浜→船橋の利用者は少ないが、船橋→横浜は利用者が多い(往復とも)。理由は、横浜に中華街やMM21があるためである。
・横浜への観光客確保の方策として、千葉の旅行代理店と提携してツアーを企画している。結構ヒット商品となっている。しかしながら、リピート利用は少ない(中には2、3度という人もいるが)。この商品の利用者は50歳前後の女性グループが8割、他はファミリーである。当然ツアーの乗船料金は割引。
・修学旅行利用を確保するため、全国の中学高校にDMを出している。
【今後の事業展開について】
・今の事業をいかに続けていくかが課題である。新しい商品を開発する必要がある。
・新しい商品を開発したいと考えており、ターゲットは50歳前後の女性である。