報告内容
1 実施概要
1. 背景と目的
旧社会主義体制下のモンゴルでは、レントゲン診断、長期入院などに代表される旧式な結核対策が行われてきた。しかし、その後1994年には、国際的な基準を取り入れて新しい(国家結核対策プログラム)を導入し、その成果により、治癒率は31.4%(1993年)から81.9%(1999年)に上昇した。
結核予防会とモンゴル保健省並びに国立結核センターは、日本財団の補助金の支援を受けて、過去1994、1995、1998年の3回にわたり、モンゴルの新しいNTPの円滑な浸透・運営を目的として、結核担当医師等を対象に全国レベルのセミナーを開催してきた。
しかし、全国の結核の担当者には当時の教育を受けた医師も多く、新しいプログラムになじみにくい傾向があると共に、担当者の頻繁な人事異動により、セミナーで得た知識が長期的には現場に定着しにくい風潮があった。
そこで、各県の結核対策担当医師(特に、今までのセミナーに参加したことのない者)や病院関係者を対象として、基礎的知識と最新の情報を浸透させるとともに、日常の活動の現場で議論の対象とされることの多い難しいトピックを取り上げ、全国の担当者の共通理解を図ることにより、NTPのより一層の発展を図ることを目的としたセミナーを開催した。
2. 開催地:
モンゴル・ウランバートル市
3. 会期:
平成12年(2000年)8月1日(火)・2日(水)の2日間
4. 参加者:
各県の結核対策担当医師、及び関係病院の医師。計37名。
5. 会場:
外務省会議場
6. 共催:
保健社会福祉省(Ministry of Health & Social Welfare)、国立結核センター(National Center for Tuberculosis)と結核予防会の共催