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3. 運輸国際協力シンポジウムの開催

 

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運輸省、(財)シップ・アンド・オーシャン財団と共同で「国際協力の日」を記念して、「運輸インフラ整備と国際協力の推進-アジアの未来を担う鉄道を目指して-」をテーマにした国際協力シンポジウムが開催された。シンポジウムは、運輸省大臣官房洞駿総務審議官の挨拶に始まり、第一部では家田仁東京大学教授、ピエール・シャルティエESCAP運輸通信観光社会資本部鉄道室長、尾澤克之運輸省運輸政策局国際業務第二課長の基調講演があった。第二部では中国、タイ、インド、東日本鉄道文化財団から運輸インフラ整備に係る計画策定担当者や運輸担当者をパネリストとして招き、各国の交通インフラの整備状況、交通政策等について紹介した後、第一部での講演を踏まえて「アジアの未来を担う鉄道」について議論した。コーディネーターは、家田教授が担当した。

3時間余りにおよぶ熱心な討議があり、尾澤国際業務第二課長の閉会の挨拶で終了した。

 

開催日時:平成12年10月3日(火) 14:00〜17:40

会場:日本海運倶楽部(海運ビル)

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(講演要旨)

第1部 基調講演

1. 活力ある鉄道と国土の創生 〜民間活力と政策支援の組み合わせ〜

 

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東京大学教授 家田仁氏(Hitoshi Ieda)

(専門は交通計画、交通政策)

 

日本の鉄道が活力を有している理由として、地理的・歴史的背景、高い技術開発力に加え、民間活力と公的支援の組合せが有効に機能したことがあげられる。具体的には、民間セクターは、宅地やショッピングセンター等の開発と一体となった鉄道整備、駅ターミナルヘの店舗の誘致、効率的な鉄道運行による低運賃の実現を進めてきており、公的セクターは、鉄道整備に係るマスタープラン策定、鉄道建設への資金援助、新都市交通建設等に見られるような道路・空港建設との施策の連携、駅周辺の整備等を進めてきている。

 

 

 

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