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2) 選択課目

i) 航海科学

ii) 国際運航経済

iii) 衝突回避

iv) 海洋学概論

v) 心理学 等

 

使用機材は下記のとおり。

i) 機関プラントシミュレーター

ii) 操船シミュレーター

iii) マグネティックコンパス

iv) ジャイロコンパス

v) レーダーシミュレーター 等

 

(8) ベトナム国

ベトナムの船員教育機関は、ハイフォン市とホーチミン市にそれぞれ1校ずつ施設を持っている海員学校(Maritime Secondary school)とベトナム海事大学(Vietnam Maritime University)である。

海員学校及び海事大学とも教育訓練機材は旧式で、その数は非常に少ない。訓練船も所有しているが、船令も古い。図書室もあるが、その本は古く数も少ない。中にはコピーを製本したものもあり、図書室としてはお粗末である。

ベトナムの海技資格の取得については、次のとおりである。

 

1) 船長及び航海士

クラス1、クラス2の船長及び航海士資格は海事大学卒業生に限られ、クラス3、クラス4の資格は大学卒業者及び船員養成学校卒業者に限られている。クラス5の資格は、高校卒業者及び職業学校卒業者に限られており、職業学校卒業者はクラス5の船長及び航海士(C/O)しかなれない。

 

2) 機関長及び機関士

グレード1、グレード2の機関長及び機関士は、大学卒業者に限られ、グレード3、グレード4の資格は、大学及び高校卒業者に限られ、職業学校卒業者はグレード5の資格に限定されている。

 

まとめ

 

アジア地区の各船員教育施設とも船員の技術向上のために努力し、STCW条約を満足するためのカリキュラムの改善、機材の整備を実施しているが、予算の関係その他で満足なものは少ない。

従って、どの国の船員教育機関を取り上げても、日本のような海運先進国からの技術協力は今後も促進されていくべきであろう。また、そのことが、船員数が減少している我が国の海運界にとって船員需要を満たしてくれるとともに、将来は利益をもたらすことになるであろう。

 

 

 

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