v) 機関室
vi) 舶用電気機器
vii) 消火訓練
viii) 冷凍及び空気調節
ix) 図面作成
x) 機能管理訓練
*工場又は造船所訓練
第1年次学校教育と第2年次学校教育の間及び第2年次学校教育と第3年次学校教育の間の2回に9カ月間の工場又は造船所での実習が実施される。
4.1.5 教育・訓練の現状における問題点
スリランカ国の訓練所及び学校は、独自の訓練特徴を出して効果的な訓練を実施している。しかし、その使用されている教材は、古いものが多く最新型船への乗組員の訓練には満足できない。民間の施設に比べ国公立の施設は予算の獲得が難しいのか、機材が故障してもすぐ修理ができなくて展示用機材として使用されているものも見られた。
また教官は常勤の者は少なく、外部からのパートタイムでの雇用が多い。教官の経歴及び教科内容は海運省が管理しているとはいわれているが、パートタイムでの教官やインストラクターが多いということは十分な教育ができているのか不安がある。
私立の1〜2の施設を除けば、乗船訓練のための船舶の確保が難しいとのことで、海上訓練に不十分な部分があるようだ。
従って、船員の質の向上を図り、世界に通用する船員を育成するためには、教育機材の整備と教官の質の向上を図る必要がある。
4.1.6 将来計画
各施設ともSTCW条約の改正に伴い、カリキュラムの改正や整備を考えているが、予算との関係もあり大幅な改善は期待できない。
海運省は、船員の質の向上を図り、IMOの規則に合致した船員を養成し、外国の船社に自国の船員の雇用を促進させ、失業者対策や外貨獲得に対応しようとの考えから、スリランカ国全体の訓練施設が船員の技能習熟訓練に使用できるシミュレーターセンターを設立しようという将来計画を立てている。
また、海技資格の証書を発行している海運省にとって船員技術レベルを確認するための有効手段と考えられる。このような有効な機材を国が設けてくれることに対して大きな期待を持っている。