(2) 交通特性
シンガポールに通勤する人は、早朝(5:30〜7:00)がCausewayにおける出国ラッシュである。また、通行料金が安いためオートバイを使う人が多く、この時間帯には出国ゲートから1km以上、毎朝オートバイの車列が続く。Causewayの一日あたり交通量は約10万台で、そのうちの67%が通勤目的のオートバイである3。
市内の午前、午後のピーク時間はそれぞれ7:00〜8:30、16:00〜18:30である。市内には完全分離された道路網が整備されている。
(3) 貨物交通
大型貨物車の集中する経路は、Causewayとジョホールバル港を接続する経路である。このような経路は一般車とは分離されており、都市交通に与える影響は少ない。Causeway上の貨物車は国境での通関業務のため、常に渋滞している。
3 ISI調査。2000年
4.1.4 道路インフラ
ジョホールバルは、マレーシアWesterm Corridorの南端に位置し、連邦道、州道ともに整備されている。ジョホール州での道路総延長は3,310kmであるが、この91%は舗装済である。
信号の近代化にも注力しており、2000年4月にはブリスベン市4(オーストラリア)の技術援助を受けて、市内東部のJalan Tebrau5に系統信号システム(Brisbane Linked Interception Signal System: BLISS)を導入した。BLISSは通過交通の変動に合わせて、対象区間の青時間を自動調整し、trafficをスムーズに通過させる機能を持っている。
4 ブリスベン市はインハウスエンジニアで構成するコンサルティング会社を持っており、市で開発した交通技術を他の市に提供している。参照;http://www.bce.com.au/welcome.cfm
5 「通り」、“Street”のことをマレー語で“Jalan”と呼ぶ。
4.2 既存交通調査
ジョホールバルを対象とした都市交通の関連調査として以下のものを示す。
(1) JICA/マレーシア政府、JB-Transplan, 1982
都市交通計画のマスタープランであり、ジョホール港を含めた半径30km圏を対象としている。公共交通については、Jalan Tebrauへのバス専用レーンの設置、スケジュール・路線の再編、バス車両の更新、CBDでの乗換え施設整備などを提案している。
(2) MVA/MBJB、Johor Bahru Public Transport Study, 1993
総合バスターミナルであるラーキン・バスターミナルの建設に併せて作成された、バス路線の再編成に関する調査。