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(1) モータリゼション

下表3.1に、ビエンチャン県内での自動車登録数の推移を以下に示す。

ラオス国内では2輪車を中心にモータリゼーションが進んでいる。近年では、全体の伸びは鈍化している。乗用車は1980年代まではシェアが高かったものの、その後は一般市民の購入できるオートバイがシェアを拡大している。また、トラック台数は1985〜1995年にかけてオートバイ並の増加傾向を示した。

 

表3.1 ビエンチャン県内での自動車登録数の推移

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出所:ビエンチャン県DCTPC

 

(2) 交通特性

学校の始業は8時、企業の始業は一般に8時半〜9時であるが、一般的に自分の子弟を車で学校に送り届けてから会社へ向かうことが多いため、朝のピーク時は7:00〜9:00となる。この時間に郊外からの自動車交通が都心部に集中する。夕方のピーク時は16:00〜17:30である。また、昼食をとりに帰宅する人も多く、昼時に一時的にトリップが集中することもある。

 

(3) 貨物交通

貨物は主に道路輸送に頼っている。ビエンチャン首都圏で貨物交通が集中するのは、工場が多く立地し、友好橋・税関へのアクセスが良いタドゥア通りであるが、大型車混入率は4%程度2である。

ラオスには鉄道がないため、鉄道輸送はない。メコン川の水上輸送は水量が定常でないためあまり利用されておらず、ほとんどが木材輸送である。

 

2 Traffic Survey Lao PDR, 2000. 4, JICA.。一方で、都市間道路の貨物車の割合は、トラック、トレーラーを併せて60%を越える。

 

3.1.4 道路インフラ

ビエンチャンの中心部からメコン川沿いに空港へ向かう路線(Louangprabang Rd.;ルアンプラバン通)、タドゥア友好橋方面に向かう路線(Thadeua Rd.;タドゥア通)、モーニングマーケット、凱旋門を通り国道13号線南部方面に接続する路線(Lane Xang Rd.;ランサン通)等が幹線道路である。また、中心から半径3kmの外周に環状道路(Road No.5)が整備され始めており、かつて中心部に位置していた病院等の主要都市施設が移転し始めている。

 

 

 

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