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現在ミャンマーには、合計43カ所の空港があるが、その内ヤンゴン、新マンダレーが国際空港で、ニャングー、ヘーホー、タチンク、サンドウェ、ダーウェ・ミャイ、コートーンなどが主要国内空港である。

 

(2) 航空輸送概況

年間約14,500機*(定期便出発機のみ、1997年)、国際線のみでは年間約400機*(同)の航空交通量がある。

ヤンゴン国際空港を基点にして、国内路線網が構成されており、航空輸送量の大部分を賄っている。現在、ヤンゴン空港の発着交通量は、国内線を含めて日当たり40〜50機である。また、上空通過機を含めたACCの取り扱い機数は日当たり180機程度ある。

現在、我が国からの直行便はなく、バンコクから乗り継いで出入しているのが大部分である。年間19,131人**(1999年)の日本人渡航者がある。

* 出典:ICAO航空輸送統計(1997年)

** 出典:出入国管理統計年報(平成12年版)

 

3.3.3 航空保安業務/航空管制業務

(1) 実施体制及び業務の内容

航空路管制センター(ACC)が、ヤンゴンに1官署あり、全国(ヤンゴンFIR)に広がる航空路レーダー管制、HF対空通信及び航空固定通信業務を実施している。空港の管制については、ヤンゴン国際空港では飛行場管制が実施される。地方空港では、空港の管理運営者が管制及び通信業務を兼務して実施している。また、総括管制官(Regional ATC Officer)が2名おり、北部地域を担当する者はマンダレー空港、南部地域のそれはヤンゴン空港に在席(航空管制センター(ATCC)の長を兼務)する。

進入管制所は、現マンダレー空港、新マンダレー国際空港及びヤンゴン国際空港の3カ所にあるが、進入レーダー管制は、最近開港した新マンダレー空港でのみ実施されている。飛行場管制は、これら3つの基幹空港に加え、定期便の通う地方空港の大部分で実施されている。

 

(2) 航空管制官署の施設状況

ヤンゴン国際空港の航空管制センター(ATCC)は、日本の援助(円借款)により最近建てられたもので、2階建ての庁舎と管制塔からなっている。管制塔の飛行場管制室(VFR室)には、飛行場管制席、地上管制席及び補助管制席が置かれ、VHF対空通信及び関係機関との直通地上通信の切換スイッチ(VCCS)、気象情報表示器等が整備された最新の管制卓で業務が実施されている。また、マニュアル進入管制席は飛行場管制室に置かれており、ATIS放送装置には管制官が必要の都度最新の情報を入力し自動放送している。

ヤンゴン航空管制センターには、その他に、AFTN端末を備えた航空情報運用室、航空路誌編集室(NOTAM Office)、航務室(Pilot Reporting Office)、機器室(EQ Room)、予備発電機室、休憩室、管理事務室等及び気象業務室が作られている。なお、将来的には航空路及びターミナルレーダー管制を実施するため、空き室が既に用意されている。航空管制センターは、24時間運用されており、各専門職員が交替で勤務に就いている。新設された新マンダレー国際空港の管制塔には、最新の飛行場管制設備及びターミナルレーダー管制設備等も整えられており関連業務が実施されている。

 

 

 

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