噴射する水滴径が500μm以下に出来れば目標とするばいじん除去効率50%以上が達成可能である見通しが得られた。
そこで図3.2.3の一次ノズルを高圧化且つ、複数の噴射ノズルを装着できる構造にしたジェットスクラバー主体の改善型スクラバーを試作した。
なお、選定したノズルは噴射圧力が0.7MPaで水滴径の実測値が
算術平均径:153μm
面積平均径:194μm
体積平均径:241μm
ザウター平均径:372μm
のものを使用した。
3.2.5 EGR評価試験法
本研究ではEGRに対するスクラバーの効果を評価するため、スクラバー単体による浄化効率試験及び実験機関連続運転によるリング・ライナ摩耗試験を行った。特に実験機関連続運転でのリング・ライナー摩耗を計測評価するに当たっては、馴染みを加速させるため鋳鉄ライナーはホーニング仕上げ、ピストンリングは馴染みを模擬したバレル形状のメッキ無しリングを使用した。この組み合わせの場合は僅か1時間程度の摺り合わせで比較可能という実績があり、相対比較を行った。また、運転時間としては21時間とし、実施した連続運転のパターンを図3.2.6に示す。また、スクラバー単体試験では実験機関を定格で運転し、その排ガスをスクラバーに導入した。この時の浄化性能を評価する計測は表3.2.4に示す方法で実施した。