日本財団 図書館


本研究で提案した自動車専用船の新固縛評価手法は、今後船級協会等が自動車専用船に関する固縛評価基準を作成する際の基礎となり得ると考える。

 

027-1.gif

図2. 8000 TEU積み大型コンテナ船と従来型コンテナ船の比較

 

SR236 振動予測技術の高度化に関する研究(終了)

 

(研究の目的)

快適居住環境を持った高品質船を実現するために、解析技術の研究を行うとともに振動に関する実用的な設計指針及び設計評価法を得ることを本研究の目的とする。

(研究内容)

1) 振動予測技術の研究

初期設計において船体上下節振動や上部構造前後振動に対する固有振動数を迅速に推定する為に実船計測データの回帰分析により簡易推定式を完成させた。又、主船体及び上部構造の3次元モデル化条件を種々変化させ、実船計測値と対比しながら簡易FEM解析法及び詳細FEM解析法を構築した。

2) 設計データベース及び設計支援システムの構築

統一計測法による実船計測データ、振動トラブルデータ、船体振動文献等をデータベース群として充実を図り、それらの検索は勿論、振動の予測や対策の出来る設計支援ツール類と有機的に関連付けて振動検討ができる「設計支援システム」を構築した。

(成果)

1) 設計初期段階、及び設計各段階における振動予測の迅速化及び精度向上

簡易推定法、簡易FEM解析法及び詳細FEM解析法の3段階の固有振動数推定法が確立できた。その中で簡易算式による固有振動数推定法は精度的にも初期設計時の適用において満足いく推定式となった。類似船がない船を対象に行う簡易FEM解析による固有振動数推定法は、精度的には詳細FEM解析値に近い結果を得ることが出来た。

 

027-2.gif

支援システム適用例(振動推定作業)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION