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基本的な鉄鋼製造過程16を図7.2-1に図示した。鉄鋼は鉄鉱石(溶鉱炉での還元に続く転炉での工程により)又は鉄くず(電気アーク炉内)から製造される。その後原鋼は、板状に鋳造される前に、鉄、炭素、及び少量の元素の構成が予定通りになるように精錬スタンドで精錬される。それから次の工程のために筒状に巻かれるか、同工程をとばして構造用鋼やその他の目的に使用される。

 

7.2.1 鉄鋼の性質

 

鉄鋼は、鉄及びクロミウム、ニッケル、モリブデン、ジルコニウム、バナジウム、タングステンなどの他の成分から成る金属である。異なる種類の鉄鋼、すなわち異なる特性及び性質を有する鉄鋼は、化学構成を調整し、圧延、仕上げ、熱処理などの鉄鋼製造過程で異なる処理を行うことにより製造される。

 

7.2.2 鉄鋼の製造段階

 

鉄鋼業は製造体系に応じて次の3段階に分類される。

 

表7.2.2-1:鉄鋼製造段階

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粗鋼は、平板や線材を製造するための圧延、成型、熱処理過程以前の、鋼鉄製造過程の初期又は連続鋳造時に出てくる鉄鋼である。

鉄板、小鋼片、大鋼片は半仕上げ製品としても知られる。完成製品はよく次のように分類される。;

熱間又は冷間圧延板製品(延金、コイル、板など)、熱間圧延長尺製品(線材、棒、レール、梁など)。

 

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16 同項の内容は、IISIのウェブサイトからの情報の縮約である。

 

 

 

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