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刊行によせて

 

当財団では、我が国の造船関係事業の振興に資するために、「造船関連海外情報収集及び海外業務協力事業」を実施しております。その一環としてジェトロ船舶関係海外事務所を拠点として海外の海事関係の情報収集を実施し、収集した情報の有効活用を図るため各種調査報告書を作成しております。

本書は、日本船舶輸出組合及び日本貿易振興会が共同で運営しているジャパン・シップ・センター船舶部のご協力を得て実施した「新世代のRoPaxが欧州市場に及ぼす影響」に関する調査結果をとりまとめたものです。

欧州では、近年RoRo式貨客船を全て「RoPax」と呼ぶ傾向が見られるようになってきております。「RoPax」について定められた公式の定義はなく、あらゆる種類のRoRo式貨客船がRoPaxとして、海運市場のニーズに応えて、設計建造されております。

EUにより、環境問題、陸路の混雑緩和等の考慮から陸路から水路へのモーダルシフトが推奨され、また欧州域統合から船上での免税措置と内航交通権に関する制約の廃止が行われる等により、欧州域内の航路は、より利益を追求する多種多様なものとなり、それに呼応してRoPaxが投入されてきております。本報告書は、欧州域内のRoPaxすなわち各種RoRo式貨客船の現状を詳細に調査したものです。今後我が国の内航海運業、造船業にとって、大いに参考になるものと思われます。

関係各位に有効にご活用いただければ幸いです。

 

2001年3月

財団法人シップ・アンド・オーシャン財団

 

 

 

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