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(3) 運用上の問題

本船とタグボトとの間で、無線電波が船体によっての遮断されることを防ぐには、船橋の左右端(ウィング)にアンテナを設けることが必要である。さらに、タグボートが船首や船尾に隠れる場合には、タグボート間で通信データをリレーするなどの対策も必要と考えられる。

 

115-1.gif

 

3.3.3 機器の設置に関する検討

(1) 機器の構成

本船上には以下の機器が必要である。

・ノートPC:1台

・KGPS(アンテナと受信機):2組

・通信機:KGPS用および無線LAN用、各1台

(2) 設置作業

一時的な設置には、以下の作業を要する。

・水先人が船橋に搬入する。

・これを適当な場所に設置する。

・電源等を接続する。

・KGPSで方位を検出するための初期設定を行う。

(3) 実用化への課題

一時的な設置を容易にするためには、機器類をコンパクト(小型かつ軽量)にする必要がある。

 

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図10 本船用機器の接続

 

3.4 操船シミュレータによる分散協調システムの評価

3.4.1 評価の対象

分配機構の開発に先立って、ユーザインタフェイスを開発し、マクロ操作と直接制御方式による操船を、開発用シミュレータによって評価した。

ついで、分配機構の開発後に、分配制御方式による操船を評価した。

この両者を、訓練用シミュレータによる従来方式の操船と比較したのが表1である。ただし、アプローチの経路が同一ではないため、数値を単純には比較できない。またマクロ操作とタグへの指令の時系列上の変化を、次ページの図11に示す。

 

 

 

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