(4) 内航船の運行距離
小型内航船の運行パターンは個々の事例によってかなり異なり、運行時間も数十分〜1日と幅広い。そこで東京湾内の内航船の運行事例をもとに、港湾内を航行する内航船のモデル運行パターンの検討を行うこととした。
表2.3-4、5に示すように、環境省が実施した「船舶排出大気汚染物質削減手法検討調査」の中で東京湾エリアにおける港湾間の距離と運行時間の推定が行われている。この調査では表示された運行距離間を運行する船舶の運転モードを負荷率の異なる5ランクに分類し、それぞれのモードにおいて想定される運行距離から港湾間の運転時間および平均負荷率を推定している。
これらのデータから港湾間の運行距離は10kmから40km程度の範囲内であり、運行時間は43分から125分程度の運行時間と推定できる。
また、東京都環境保全局が実施したヒアリング調査によれば、東京湾内においてタグ作業を行う曳船の1作業あたりの平均運行時間は119分となっている。
(船舶に係る大気汚染物質排出実態調査、東京都環境保全局 平成3年)