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このような中で、韓国側では、韓国の舶用工業界の強み・弱みをどのように認識しているかに関してまとめたものが次表である。

強みとして指摘されているのは、生産コストである。この点は共通して指摘されている。但し、その他の点に関しては、もはや弱みではないという指摘はあるものの、積極的に強みとして指摘する向きは少ない。このように、韓国の舶用工業の強みは、生産コストの低さに集中している。

半面、弱みに関しては、技術力、ブランド力の低さが共通して指摘されている。技術力の低さの背景要因として、舶用企業の零細性が指摘されている。また、ブランド力については、技術的に対応が可能であっても、船主指定から除外されてしまうという指摘が多い。一般的にブランド・イメージの構築には時間がかかることから、これら弱みの克服には今後、かなりの時間が所要されると考えられる。

他方、納期、品質については、前述のように、日本と比較すると相対的には劣位にあるものの、もはや弱みとは言えない、という指摘が多くなされた。

 

表:現地調査で指摘された韓国舶用製品の強み・弱み

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資料:現地インタビュー調査

 

 

 

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