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図:韓国舶用製品の強み・弱み

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資料:韓国現地インタビュー調査

 

2. 韓国の大手造船所による日本製舶用製品評価

韓国造船機資材工業協同組合統計によると、韓国の舶用機器需要のうち11.6%を日本製品が占めている。(1999年基準。前述のように、1995年以降、日本製品のシェアはそれほど変動は見られない。)欧州からの調達にはやや及ばないものの、日本舶用製品は、韓国市場において一定のシェアを占めている。

韓国の大手造船所(調達担当)インタビューによれば、韓国の造船企業が日本から調達する舶用機器は、ポンプ、プロペラ、ボイラー等でメカニック製品が多い。日本製品の強みとして指摘されているのは、品質、納期、アフターサービス、日韓共通のビジネス感覚であり、半面、弱みとしては、価格、(欧州企業と比較した場合の)先端技術の弱さ(エレクトロニクス関連)である。

韓国市場において、日本製品が独占的な地位を誇っている領域は限られており、多くは欧州製品、韓国製品との競争にさらされている。従来型製品分野では、韓国企業の成長が顕著であり、日本製品に比べ1-2割安価な韓国製品が、日本製品の市場シェアを徐々に奪いつつある。このような状況から、今後の韓国市場における日本製品の地位は予断を許さないものとなっていると言える。

 

 

 

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