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4. 魚類

 

島根県沿岸域には21の漁港が点在し、あかあまだいを初め多数種の魚介類が水揚げされている。

 

アカアマダイ:わが国に産するアマダイ類中でもっとも普通に見られるもので、眼の後方に倒三角形の銀白色の部分があるのが特徴。日本海にはアカアマダイのみがいて他のアマダイ類はいないとされている。

マダイ:わが国の海の魚の王とされている。両顎に2列の強大な臼歯を具え、上顎前部に左右2個ずつ、下顎前部に左右3個ずつの犬歯があり、尾鰭後縁が黒い特徴をもつ。高価であるが、産額も多く、わが国水産上重要なものの1つ。

キダイ:マダイ、チダイに似ているが体色がやや黄色味をおびているのでキダイと呼ばれている。体はほぼ卵形で側扁し、頭の上部外廓は急峻で眼の前方でわずかに凹む。両顎に臼歯がなく、側方に1列の強い円錐歯とその内方に数列の小さい顆粒歯がある。両顎の前部には4個の強大な犬歯はない。マダイの代用品。

アカカマス:やや赤黄色をおび、体幅が大きく、体が円筒状に近い。第一背鰭起部は腹鰭起部よりかなり後方にあり、ほぼ胸鰭後端の上方にあるなどの特徴がある。美味だが、やや水っぽいので塩にして軽く干す。

アカムツ:体は側扁し、やや延長する。眼は比較的大きい。背鰭の棘部と軟条部の間は深く欠刻しているが分離はしていない。やや暖海性のもので深海にすみ、食用としての価値は高い。

アカガレイ:口が大きく、上顎後端は眼の後部の下方に達する。上顎長は頭長の1/2.5〜1/2.3。下顎は少し突出している。側線は体の両側で発達し、胸鰭の上方でわずかばかり湾曲している。刺身になる。産額が多い。

ソウハチ:上眼は背中線にあるが、下眼は体の右側にある。口はやや大きく上顎後方は下眼の中央の下方に達し、その長さは頭長の1/3〜1/2.8、下顎は突出している。鰓耙数は7+16個(その後の調査によると合計では25のものが多い)。側線の孔数は77個のものが多い。

 

 

 

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