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大好きな五月山

五月山グリーンエコー代表 廣末芙蓉子

 

時代と共に荒廃の進む山

池田で1番好きな場所は五月山。花だ、実だ、きのこだと楽しみを見つけながら歩くと時を忘れる。山に通いだして10年程たった頃、山や公園の赤松が次々と枯れ、山の家から緑のセンターまでに二百本近くもあり、びっくりしたことがある。このころから、きのこの種類も数もどっと少なくなった。

 

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ひょうたん島の火事跡

ひょうたん島の山火事はこのころのこと。火の手はふもとから幅を広げながら、一気に頂上のひょうたん島まで登った。当時、阪急電車の窓から見ると禿げ山がはっきり目立ち痛々しかった。今では実生のアカマツ、コナラ、ヤマザクラ、アラカシ等が立派に育って、黒く焦げて残る松の株を見つけて説明しなければ、ここが山火事跡と気付かない人も多い。

 

ボランティアで焼け跡の手入れ

火事から10年たち、木や笹、萩等が密生して藪化したので、4年前から「五月山グリーンエコー」と後に加わった「サラリーマンOB会」のメンバーで、芝刈りと間伐のボランティアを始めた。いまでは、道端にちらほら大型のきのこが姿を見せるほどになった。もし手入れがなかったら、これほど速い林の復元はなかったであろう。新緑のひょうたん島コースはすばらしい。下裾で増えているモチツツジの開花はかくれた名所として楽しんでいる人も多い。ナツハゼ、ガマズミ等も、子ども達の楽しみと、小鳥の餌のため、残しておいて欲しい。

 

 

 

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