メンタルヘルス教育という点で、一つのきっかけを作るという意味はありますが、非常に関心をもって聞いたという人と、余りよくわからなかったという人のばらつきがあるように感じられます。
そこで、メンタルヘルス教育をニーズにあったものに進めていくためには、そのグループにあった内容のものにしていくことが大切です。世代、性、従事している仕事の内容、職場での立場などを考慮してきめ細かく研修のスケジュールを立て、話の内容も変えていくことになります。
しかし、聞く方が全く興味を持てず、居眠りやあくびの出るような話では意味がありません。講師となる人に研修の対象となる人たちの情報をよく伝えること。また、講師の方々にもいろいろな立場の人をお願いして幅広いものにすることが理想的です。
興味や関心をもってもらうためにビデオを使う、グループでディスカッションをしてもらうことなどがいいとおもいます。そこで問題になるのが、研修に参加する人数のことになります。100人、150人などという研修ではどうしても一般的な講演形式にならざるを得ないのはやむを得ません。質疑応答的なものは大いに意味のあることですが、実際の例では、時間の制約があったり、職場の実情についての質問はどうしてもしにくいということがあるようです。
できるだけ少人数で、講師からの一方的な話だけではないやり方が理想的とは思いますが、現実には難しいかもしれません。
一般講演の後、あらかじめ申し込みを受け付けておいた何人かと個人面接をしたことがあり、かなり突っ込んだ話ができたと思いました。これに関してはむしろ、この後のメンタルヘルス相談室の問題になるかもしれません。
どのような内容のことになるかとすれば、ストレス対応を含めた個人個人のメンタルヘルスヘの取り組み、職場として不適応者を出さないためにはどうするのか。それに関しての事例の提示と検討ということになろうかと思います。今回のマニュアルの主旨からいうと、職場としての対応が中心となるでしょうが、といって個々の取り組み方が理解できなければ困りますから、まずそれについての知識を得ることから始まることになります。