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待遇面とか昇進について差別、無理解があるとか、能力を適切に把握してもらえないなどでしょうか。処遇とは少し違いますが、職場での喫煙のこと、最も女性の喫煙者も結構あるとは思いますが。職場でのセクシュアル・ハラスメント的言動などでしょうか。

また女性としての問題としては、仕事と家庭との両立に悩む、体力的に男性と同様の超過勤務は困難、男性以上に年齢を感じ差別を受けている気がする。どちらかといえば、男性より、新しい仕事にすぐ慣れない、職場の状況の変化についていきにくいなど、ただし、これも個人個人の問題ではあるでしょう。職場としては、女性の特質を理解し、かつ差別をしないということで対応したいものです。方向としては当然ですが、現実は果たしてどうなのかということはあるでしょう。

しかし、もっと大きなことは、職場としての「建前」と「本音」というところではないかと思います。表だってはなかなかいえないことでしょうし、決して女性差別ということではないのですが、処遇や雇用関係について、男女平等という建前はあっても、出産や育児休業の問題、結婚による退職、家庭の事情のため地方転勤を断る、時間外労働に制限があるなどのことがあると、職場としては、何らかの影響を受けることも事実ですから、それならばという考えになることも、良し悪しは別として現実にはあり得るといわざるを得ないように思います。それは多分、女性の側も感じているでしょうから、何年か経つうちに、何となく職場の居心地が悪くなったり、休暇が取りにくいなどのために、よりストレスが多くなるということも考えられます。もちろん、ここでは、女性、男性の能力の問題を云々しているわけではないので、それぞれの立場などをよく理解し、当然のことですが、職員としての意識をきちんともって、職場を維持していくという、当たり前の結論になるかもしれません。

もっとも、最近は女性から男性へのセクシュアル・ハラスメントなどというのもあると聞きます。だんだんと女性と男性の垣根はなくなっているのかもしれませんが。

しかし、考えてみれば、それぞれの立場や能力、性格、仕事の向き、不向きを考慮して、仕事が円滑にしていくようにというのは、別に男性、女性という立場に限ったことではないわけです。

 

 

 

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