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その他日ごろから人事情報に目を通しておけば、多方面からの理解が可能となるでしょう。

7] 行動化の援助をする

今抱えている問題をどうしたらよいのでしょう。悩みを解消したり、問題行動を改めたり、もっとやりがいを感じるようになりたかったりと個々により事情が異なります。でもどんな問題でもそれを解決するための努力が必要です。問題解決や目標の達成という行動化はカウンセリング・マインドの目標でもあります。そのために情報を提供したり、支持や助言を与えて励ましたり、時には苦言や忠告そしてほめたり、しかったりということをします。相手に適した援助法を試みながら、最終的には相手が自分で目標を達成できれば、自信が生まれるはずです。

8] 自己受容

自信が付けば、自己評価も上がります。今後の問題にも自分自身で対処することができるようにもなるでしょう。自分の可能性を信じ、客観的に自分を見つめて、自己チェックを心掛けていけば自己啓発につながっていきます。自分で自分をほめることは大切なことなのです。周囲の目を気にせずに、自分らしく生きることができれば、幸福な人生といえるでしょう。

 

(4) カウンセリングとは?

ここまでは、カウンセリング・マインドを「カウンセリングを日常生活のシーンに取り入れて生きていこうというこころがけ」と定義づけして、ポイントを挙げてみました。それではそのカウンセリングとは何でしょうか。

国分康孝先生の定義では「カウンセリングとは、言語的及び非言語的コミュニケーションを通して行動変容を試みる人間関係」ということになっています。カウンセリングには、様々な理論や技法がありますが、共通項はコミュニケーションを通してカウンセラーと相談者が問題解決のために行う協同作業ということになります。

 

 

 

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