等、人為的な要因によるものが27隻であり、全体の90%を占めています。また、部署別でみますと、名古屋8隻、蒲郡6隻、衣浦6隻、鳥羽5隻、四日市1隻、尾鷲1隻となっています。
2. 事故事例
平成11年における幾つかの事故事例を紹介します。
〔事例1〕衝突
平成11年5月1日、モーターボートZ丸(5名乗船)は、愛知県弥富町の境港を出港し、伊勢湾の周遊を終えて帰港中、木曽川河口付近を右岸堤に沿って速力25ノットで航行していたところ、前方約50メートルに直径50センチメートルの流木を認め、回避のために舵を切ったが避けきれず右舷船尾船底が衝突した。
Z丸は、衝突後、そのまま航行を続けたが、浸水のためエンジンが停止、境港が近かったことから、乗船者全員が排水作業を行いながら人力で漕いで境港に到着した。
◎主たる海難の原因 見張不十分
〔事例2〕転覆
平成11年8月22日、水上オートバイM号(2名乗船)は、野間海水浴場において、約20メートル沖合いでターンを繰り返し遊走していたところ、接近する水上オートバイR号に気づかず、衝突直前に自船の左前方約5メートルに急接近したR号を認めたが回避動作をとる間もなく衝突した。
M号の後部座席に乗っていた女性が、衝突の衝撃により負傷し、M号はすぐに陸岸に引き帰り、救急車を手配して女性は病院に運ばれた。