日本財団 図書館


電子海図作成技術移転計画

在フィリピンJICA専門家

土出昌一

 

1. 配属機関

環境天然資源省(Department of Environment and Natural Resources; DENR)国家地図資源情報庁(National Mapping and Resource Information Authority; NAMRIA)沿岸測地部(Coastand Geodetic Surveys Department; CGSD)、これが私の勤務している役所です。日本でいえば、運輸省海上保安庁水路部ということになります。日本で海上保安庁が霞ケ関にあって水路部が築地にあるようにフィリピンではNAMRIAはマニラ首都圏南部のボニファッショとよばれる所にありますがCGSDはマニラ首都圏北部のサン・ニコラスとよばれる所にあります(偶然です)。

 

2. 沿岸測地部(CGSD)について

CGSDの組織図を図1に示します。

日本流にいえば4課9係(1室1センター)となるのでしょうか。

仕事は組織図から見る限り日本の水路部とほぼ同じですが、測地基準点は海域のみならず陸域も所掌しており全国を一元的に管理しています。

 

3. 測量船

沿岸測地部は一昨年度にスペインからの借款でプレスビテロ(PRESBITERO; 1179総トン)とベンチュラ(VENTURA;1179総トン)の2隻の最新鋭測量船を装備しました。現在この2隻は精力的に南シナ海の大陸棚調査を行っています。その他に中型測量船を3隻所有していますが古くて数年前から稼働していません。そのうちの1隻のアティンバ(ATYIMBA)は修理をして現役復帰予定だそうですが、あくまでも予定です。

組織図からは測量船の行動は測量運用課が一元的に管理しそれを部長補佐1(Director 1のドアの前にかかっている看板はAssistant Directorとなっています)が見ていることになりますが、どうも実体は違うようです。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION