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また、そのことは、海上保安の分野においても例外ではありません。

ジャカルタでの自分の暮らしの範囲では、日常的に行われるデモやその影響による交通渋滞等により社会の動静を垣間見ることはできますが、地方で発生している深刻な事態を肌で感じることはできません。治安情勢に関する政府の対応についても単一民族・言語の国家しか知らない者にとっては理解し難い点が多々ありますが、当事者においては、多様性国家の統一の困難性、複雑性等を知悉した上での対応とも考えられ、この国の奥深さを同時に感じたりします。

将来に向かうインドネシアにおいて重要なこの時機、これまでの何人もの前任の方々が種を蒔き、育て、実らせてきた海上保安分野の国際協力に関し、後に続く一人として微力ながらも尽力したいと思う次第です。

 

 

 

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