日本財団 図書館


034-1.gif

 

4. 民主化促進と海上保安体制

スハルト政権に変わる新体制での最も重要な課題は民主化の促進とされていますが、インドネシアは既に1945年8月17日に共和国として独立宣言をして以来、パンチャシラ(五原則:信仰、人道主義、民族主義、民主主義、社会主義)を建国五原則として政治、社会、国民の思想の基礎としてきています(パンチャシラは、先程のビネカ・トゥンガル・イカとともにインドネシアの守護神とされる伝説の鳥ガルーダに描かれシンボル化されています)。

民主化促進の前提は軍事体制からの脱却ですが、政治体制においては軍関係者を排除する等の動きが進められつつあり、また、国内治安体制についてもそのような変化の一環となる動きが生じてきています。これまでスハルト政権下では国軍司令官に従属していた国家警察が昨年4月、国軍から分離して暫定的に国防大臣の管轄下に置かれ、更に今年7月1日、アブドゥルラフマン大統領は国家警察を来年1月から国防省管轄から大統領直轄にすると正式に発表しました。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION