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4] 雲仙ツアー(10月5日)

絶好の登山日和。ロープウェイで1334mの妙見岳山頂に登った。360度のパノラマはまさに絶景。間近に普賢岳平成新山(1483m)の木々もまだ生えていない赤い岩肌を見る。視界がとても良く、九十九島、天草を見渡す事が出来た。昼食は雲仙観光ホテルで洋食。午後はMrs. Liuのリクエストによる温泉グループと、雲仙地獄の遊歩道見学グループに分かれた。前者のグループは温泉が貸切状態で皆さん大変リラックスし楽しんだ。

(7) 華道、茶道のエキシビション(10月3〜5日)

会議中、同伴者プログラムの一部として、ブリックホール和室において、生け花の実演・体験(会議2日目)、茶道体験(表千家、会議3日目)、茶道体験(裏千家、会議4日目)を実施して、日本文化に親しむ機会を設けた。同伴者プログラムの各種ツアーと時間帯が重なっていたために参加者が危倶されたが、昼休み時間帯から実施したため、多くの参加者に体験していただくことができた。また、生け花(長崎市内ボランティア)、表千家茶道(長崎大学流生会)、裏千家茶道(長崎大学和心会)の担当者の皆さんが和服で対応してくださったため、海外からの参加者は生け花・茶道体験と共に、興味を持って積極的に参加してくださった。なお、参加者の一部の方には、デジタルカメラにより体験中の写真、和服女性との記念写真を撮り、後日mailにて送信した。

(8) ポストゴングレスツアー「長崎くんち」(10月7日)

会議終了後の翌土曜日から日本三大祭の一つである長崎くんちが始まった。会議参加者のポストゴングレスツアーとして土曜日午前中及び夕方に長崎商工会議所が主催する公会堂前の入場券を用意した。どちらも、満員となる盛況で、一部キャンセル待ちの状況となった。各踊町は7年に1度の出番とあって、そのくんちに対する情熱と周到な準備は都会育ちの人間の想像の域を超えたものがある。今年は七カ町の踊町が出しものを用意したが、各町内シンボルである傘鉾とそれに続く和服姿も艶やかな若奥さん達に手を引かれた稚児行列、そして最後に船型の山車の勇壮な引き廻しや蛇踊りなど、優雅、勇壮あるいは絢欄な出しものが続き、遠来の参加者に大いに歓んで貰える行事となった。

(野瀬幹夫、勝田順一、角洋一、角佳津子)

 

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写真6 ポストコングレス・ツアー「長崎くんち」の一コマ

(Prof. A. Mansour撮影)

 

5 おわりに

日本は1970年に第4回ISSCの開催国になっており、今回は30年振り2度目の開催であった。本会議の日本招致にあたり今回の会議を21世紀に向けた特別なものとするため、日本はISSCの新しい活動として特定のテーマについて設計実務に役立つISSCガイドとして技術資料をまとめるための委員会を設けることを1994年に提案し、これが1995年に韓国で開催されたISSC中間理事会で受け入れられ、開催地が日本に決まることとなった。これを受けて、1997年には、極限荷重と最終強度に関係するテーマの2つのSpecial Task Committeeが発足し、今回その成果が報告された。

前述のように、次期の本会議は2003年8月に、米国San Diegoで開催される。また、Special Task Committee活動の重要性も認識され、テーマとしては疲労荷重と疲労強度評価が取り上げられることとなり、その活動成果に大きな期待が寄せられている。

謝辞

本会議主催に際して、運輸省、主要造船会社、長崎県、長崎市からも各種ご支援を頂いた。また、地元長崎にあって長崎大学、長崎総合科学大学の関係各位には現地事務局の運営、学生アルバイトなどを始め会議全般に、また、三菱重工業(株)の関係各位には長崎造船所・長崎研究所へのテクニカルビジットに関して種々御協力を頂いた。ここに関係各位に対して深甚の謝意を表します。

参考文献

1) H. Ohtsubo and Y. Sumi (eds.):Proceedings of the 14th International Ship and Offshore Structures Congress, Vols.1-2, Elsevier, Oxford, 2000.

2) H. Ohtsubo and Y. Sumi (eds.):Proceedings of the 14th International Ship and Offshore Structures Congress, Vol.3, Elsevier, Oxford, 2001 (in press).

 

 

 

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