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そしてターミナルを迎えるすべての方々にホスピスケアを行うことが活動の理念とされています。ホスピスに関わるスタッフそれぞれの方が"meaninng of life"を真剣に受け止めて、他者への援助に限りないエネルギーを注いでおられることを目の当たりにしました。

竹内和泉、北川輝子

 

セントポールホスピタルにて1]

 

ここでは、カナダ公認音楽療法士として、日本人女性の近藤里見さんが働いていました。彼女と患者さんとのエピソードを中村美紀さんがまとめてくれました。

 

ジョンの話

2年前に妻を亡くし、一人暮らしのアパートで倒れ、病院に運ばれたジョン。私(近藤さん)は彼と同じ文化や年代を共有したわけでなく、つながりの鍵といえば自分を相手の世界へ招いてもらうことでした。

初対面の私に向かって、「年をとるってことはいいもんじゃないね」と天井を見つめてぽつり。そこには、彼に触れたくない私と興味のある私の2つの自分がいました。しかし、彼の一言に込められた痛みを感じ、静かにゆっくりとベッドの脇に座り沈黙を共有していました。ぽつりぽつりと話し始める彼。その中には、昔一家そろって楽しんだハーモニカの話がありました。「病院なんかでハーモニカを吹いてもいいのかい」と気をつかう彼に、隅にある小さな会議室へ誘い演奏を始めました。すると音を聞きつけた患者さんとスタッフが駆けつけ、おもいもよらぬ演奏会へと。

彼は「悪くないね」とウインクをし、残ったただ1つのチョコレートを私の手に渡してくれました。大切にしていた1つを手放してもいいという気持ちになった彼の気持ちの高揚がとても大切に感じました。音楽を通じてこんなにも親密に、時間と空間を共有できるという素晴らしさに感激していました。

 

-世界をハレルヤコーラスでつなぐ夕べ-

ホスピス運動の輪を世界に

2000年10月14日(土)

時問 18:00〜19:45(開場17:30)

会場 フォーラム246

(小田急線・愛甲石田駅より徒歩7分)

*参加者には詳細地図を発送いたします。

 

2000年を記念して、世界の人々がホスピス運動の広がりを願って、同時刻(7:30PM)にハレルヤコーラスを歌います。

この歌声は時差にのって全世界をまわります。会場でこのムーブメントにあなたも参加なさいませんか。

 

♪プログラム

18:00〜19:00 メッセージ

「21世紀におけるホスピスのビジョン」

日野原重明

19:00〜19:45 コーラス

指揮 桑原妙子

 

・19:00〜19:30

特別出演 混声合唱団

マルベリー・チェンバー・クワイヤー

・19:30〜19:45

ハレルヤ合唱

ピースハウスボランティア有志グループ

 

参加方法

会費は無料です(定員240名)。

下記の方法でお申し込み下さい。

郵便葉書に1]イベント名 2]郵便番号・住所 3]氏名 4]電話番号 5]職業(勤務先名) 6]年齢をお書きの上、下記までお送りください。参加者1名につき1枚の葉書でお申し込みください。

定員になり次第、締め切ります。

参加証は9月下旬より発送いたします。

ピースハウスホスピス「ホスピスムーブメント」係

〒259-0151 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1000-1

電話(0465)81-8900

 

主催:(財)ライフ・プランニング・センター

後援:(社)神奈川県医師会/(社)神奈川県看護協会/日本財団

 

 

 

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