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図5 EBMとPOSのドッキング

 

信頼のおける文献を活用して、そのやり方で患者のマネージメントをしなくてはなりません。その場合、キュアできるのか、そうでなくケアに全力投球すべきなのかは、あらゆる方向から手堅くチェックしなければなりません。これまでの医療は、何らかの根拠によって診断し、その診断によって既存の治療の中から、いま使える方法を選んで、それを実行してきました。しかし、私たちの対象は病む人なのですから、マネージメントの中にはその人のQOLをどう考え、どのような成果(outcome)をねらうべきかについて十分配慮してきたかという点では反省しなければなりません。

EBMでは、いま何をしたら患者の最終的な健康状態がよくなるか(outcome)、ベストは何かという結果(outcome)を重視する立場からそれを選んで実行するということです。

POSでも医師やナースが行った実践の足跡をチェックする客観的な評価がなされて、そこではじめて、問題解決が終わるのです。この評価(Audit)がなければ、それはEBMに支えられたPOSとはいえません(図5)。

 

 

 

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