3.3 観測の方法
3.3.1 大気・海水の二酸化炭素測定
観測は非分散型赤外分光光度計(NDIR)を検出器に用いたシステムにより行った。システムは60分間を1サイクル(4濃度の標準ガス、大気2回、海水1回、大気1回の順に二酸化炭素濃度の測定を行う)として全自動で作動させた。測定データはパソコンのハードディスクに保存すると同時に、アナログチャートにも記録した。
3.3.2 水温測定
(1) 表面海水の水温
本船より供給される海水を水温塩分測定装置(SBE21)に導入し、通常1分間隔で水温測定を行った。
(2) 大気・海水の二酸化炭素測定装置気液平衡器入り口
本船より供給される海水を気液平衡器入り口で100Ω白金抵抗温度計を用いて、1時間に8回二酸化炭素の測定時刻と同期して水温測定を行った。
(3) 現場海水
航走中、1日に2回程度現場水温を測定した。現場海水の採取には神谷式表面航走採水器(離合社製：ゴム製2槽保温構造で、容量は約300ml程度(図3.3.2-1))を用いて採水し、二重管標準温度計1号(日本計器製の規格ITS-90の検定付)によって測定した。採水は、アッパーデッキ左舷側通路で、エンジンの区画より船首側(船の温排水の影響を受けない場所)にて行った(図3.3.2-2)。
(4) シーチェスト(船底海水取入れ口)
シーチェスト取水配管表面に断熱処理を施した温度測定センサー(熱電対)を貼り付け、データ・コレクタ(安立計器製モデルAM-7002型)を用いて、5分間隔で水温測定記録を行った。
