日本財団 図書館


第1章 12年度調査の概況

 

1. 平成12年度評価のポイント

 

●平成11年度調査を踏まえた評価指標・基準の精査

平成11年度に作成した評価指標及び基準について、平成11年度に行った10駅の調査でのユーザーの意見や調査の実行性の面から精査し、より効果的で的確な評価指標と基準に更新を検討した。

○移動のしやすさについて、誘導警告ブロックのチェック項目を詳細化

・主に車いす使用者の視点を中心とした水平移動及び垂直移動に関する評価指標及び基準については、バリアフリー度を充分反映でき調査の実行性も確保されている。

・誘導ブロックについては調査を通じて様々な意見が出され、より詳細な評価を行うことが求められているため、チェック項目を詳細にしていく。

○案内情報のわかりやすさについて、全般的な項目の整理とソフト面の項目の追加

・案内情報のわかりやすさについては、全般的に類似のチェック項目が多く、調査のしやすさに多少の課題があるため、実行性の面からチェック項目を再整理する。

・平成11年度の調査で、人による案内サービスなどソフト面での先進的事例が見られているため、ソフト部分のチェック項目を追加する。

○施設設備の使いやすさについて、誘導方法と個別の質的仕様の追加

・施設設備の使いやすさについては、施設設備への誘導方法及び個別の質的仕様について、若干項目を追加する。

 

●ユーザー参加による調査体制の確立

平成11年度調査においては、障害者団体への協力依頼や一般公募を通じて、ユーザーの参加による調査を行ったが、今年度は更に発展させ恒常的な事務局体制の確立とユーザーへの調査ノウハウの普及を図ることを検討した。

○各地域のキーマンの発掘と育成

・今後、年間50駅の調査を行うにあたっては各地域でユーザーを主体とした調査・協力体制の確立が不可欠であるため、今年度の調査を通じて調査事務局を各地域でサポートする人材の発掘とノウハウの普及を図る。

 

●全国エリアに展開

平成11年度調査においては、東京圏、名古屋圏、京阪神圏の3大都市圏のターミナルを主な対象としたが、今年度以降は全国的なエリアに展開していくことを検討した。

○地方中枢都市のターミナルと3大都市圏の乗換駅

・政令指定都市など地方の中枢都市のターミナルを対象とし全国的な調査に展開するとともに、3大都市圏については中規模な乗換駅などを対象とし、全国50駅の調査を目指す。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION