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一方で、オムニノバ社の車両は価格が下がれば採用する可能性がある。

こうしたプロジェクトの成功は、サービスのコンセプトに合った車両開発が欠かせない。参考として、図5-4-4-17にオムニノバ社が製作したタクシー・フォー・オールのためのノンステップ車両(タクシーライダー:平面図5-4-4-18)の写真を示した。また、表5-4-4-9に主な仕様を整理した。多彩なシートアレンジ、8名乗車可能など、利点は多いが、車体の大きさから日本での使用は難しいと考えられる。スウェーデンでは、この車両をタクシー事業者にとってフレキシビリティがあるものとして位置づけ、通常のタクシー、スクールバス、STS、病院送迎、さまざまなディマンド型交通などに利用することが検討されている。

 

図5-4-4-17 タクシーライダーの車両

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例えば、イェーテボリ市では、STSとして都心部での小回りの利いた運行はもとより、郊外部のSTS利用者が少ない地域での運行などに活用することが企図されている。ウプサラ市では、都心部のタクシーとして活用する予定であり、派生的にSTS車両としての活用が計画されている。さらに、ダラーナ市(Dalarna)では、郊外部のタクシーとして運行し、一部でSTSおよび病院送迎としての利用が検討されている。

 

表5-4-4-9 タクシーライダーの仕様

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