本文の最初は「151416 UTC MAR 85」など、メッセージ作成の時間が日時分UTC(協定世界時)月年(年は任意)と入り、改行などの信号が続く。メッセージの最初には、例えば「NAVAREAIII 274」というようにその識別とB3 B4 とは異なる連番を付す。本文が終わると終了信号NNNNを付して、2行の改行などをしておく。
前置文字のB1(日本語ナブテックスではM1)は送信局の識別符号で、図2・1にあるようにNAVAREAごとにAからZと順番に付される。同じ識別の局は隣のNAVAREAからは離れており、かつ、隣接NAVAREAの国の間の相互協調がとられるので、相互干渉の可能性はないことになっている。
B2(日本語ナブテックスではM2)は、放送内容の識別符号である。その船舶が必要とするメッセージの種類を受信機に設定することで、受信機はその情報を印字するかどうか判断する。このB2(M2)には、次の英字が割当てられているが、そのうちのA、B、D、Lの4文字は受信を拒否できない重要メッセージである。
A=航行警報(受信を拒否できない)
B=気象警報(受信を拒否できない)
D=捜索救助情報(受信を拒否できない)
C=氷の報告
E=気象予報
F=パイロット業務のメッセージ
G=デッカ航法システムのメッセージ
H=ロラン航法システムのメッセージ
I=オメガ航法システムのメッセージ(現在は使用されていない。)
J=衛星航法システムのメッセージ
K=その他の電子航行援助(電波航法業務)のメッセージ
L=航行警報:Aの追加(受信機で受信の拒否ができないもの)
V、W、X、Y=特別のメッセージ(ナブテックスの会議で割当て)
Z=扱うメッセージなし
上のV、W、X、Yは、IMOの同意のもとに次の条件を満した時にのみ使用できる。