ロ. 取付脚の部分及び取付ねじの腐食状況を点検し、必要ならば補修あるいはねじを交換し、ペイントを塗布する。
(b) 箱体及びふたに、破損、変形及び締付け不良のないことを確認する。
イ. ふたが樹脂製の場合には、長年の使用によって老化し、ひびが入っていることがあるので、念入りに点検する。
ロ. ふたとペデスタルとの間のガスケットが老化していないか点検し、必要があれば交換する。このときは溝にガスケットを確実に納め、かつ、ふたが均一に締まるよう、締付けねじは対角線の順番で徐々に締めていくこと。
ハ. ケーブルグランドに緩みがないこと、及び防水パテが劣化しておらず十分に詰められていることを確認する。
(c) 回転部分の摩耗状況を点検し、異常のないことを確認する。
イ. 駆動用に直流の電動機が使用されている場合には、ブラシやコミュテータの接触状況を点検し、摩耗が著しいときには交換すること。なお、ブラシの寿命は大体3,000時間位といわれているが、ブラシの全長の約2/3の位置に切込線が入れてあるので、これを交換の目安にすればよい。
ロ. コミュテータが清浄であることを確認すること。もし、カーボンの粉などが付着していて、乾いた布などで拭き取れない場合には、500番のような極細目のサンドペーパーで磨くこと。決して目の粗いものを使用してはならない。
ハ. 電波のふく射部の支持部分にある注油口のキャップを外し、メーカー指定のグリスをグリスガンによりオイルシール部へ給油すること。
給油量は、一般的には約20cc程度であるが、オイルシール部からグリスがはみ出してくる程度であれば十分である。
ニ. ペデスタルのふたを外し歯車などの摩耗状況を点検する。摩耗があるときは、ペデスタルの下部に金属粉の混じった油が落ちているので、ある程度は判断できる。
主軸の駆動歯車やシンクロ発信機の歯車などへのグリスが古くなって固まっているようなときには、これをへらなどで丁寧に落としてから、メーカー指定のグリスをへらや、刷毛などで一様に塗布する。また、主軸歯車の“グリスため”のグリスは2年ごとに交換する。
ホ. 駆動電動機と減速機との間にVベルトを使用しているものでは、Vベルトの張り具合を調整する。すなわち、ベルトの中心部分を軽く押して約5mm程度凹むように電動機の取付位置を動かして調整する。