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適用規格は、JIS規格若しくはNK規則に準拠したものであることを、メーカーの製作図面と現品照合によって確認すること。

(b) 外国船級規格ケーブル

AB規格ケーブルや、ロイド規格ケーブルがあり、それぞれ構造や寸法に相違がある。

(c) NK規格等認定ケーブル

(4) 一般的なケーブルレイアウト

(a) 概要

レーダー用のケーブルの布設にあたっては、一般的なケーブル布設上の注意に加えて、特に慎重なケーブルレイアウト(電路の位置出し)が必要である。

ケーブル類の布設に先立ち、甲板・隔壁などに取り付ける電路金物類(電線馬、電線管、グランドなど)の位置出しに当っては、次の要領で行う。

イ. 電路を設ける場合は、造船所の関連部門と協議する。

ロ. 電気機器配置図や金物取付図などを基に、曲尺、定規、張糸などを使用して、石筆などで正確に明示する。単位はミリメートル(mm)とする。

ハ. 雨漏りの可能性、パイプ類の継手部や弁の有無など、電路布設場所として適当かどうか検討する。

ニ. 電路はできる限り直線とし、屈曲させる場合は、3.9の(4)「ケーブル類の曲げ」を満足させる。

(b) ケーブル類の選択

ケーブル類はメーカーの工事用図書に指示されたものを使用する。この他、次の点について注意しておくこと。

イ. 使用するケーブルは、全負荷電流が基準周囲温度におけるケーブルの許容電流値以内であり、かつ、電圧降下率が5%以下(定格電圧が24V以下のものにあっては10%以下)であること。

ロ. 次の場合は、15%程度の予備心線を持たせること。

1] 全長が20mを超えるケーブル

2] 甲板や水密隔壁を貫通するケーブル

 レーダーの各ユニット間を接続するケーブルは、高周波パルス信号の含まれる妨害電路であり、その他の設備に雑音などの妨害を与えないように注意が必要である。

レーダーの表示器や送受信機は、航海船橋(操舵室)に設置されるので、無線設備規則や船舶設備規程においても、レーダーを装備するときには無線設備や羅(ら)針儀その他の重要な設備に障害を与えないように設置すべきことを規定している。

 

 

 

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