日本財団 図書館


必要とする無効電力は次の式により算定することができる。

130-1.gif

ここに、

PN;必要とする無効電力(kVar)

P;発電器定格出力(kVA)

COSθ;発電機定格力率

(電流×同期インピーダンス)=(発電機電圧)なる条件が必要であるのでCMの同期インピーダンスがあまり大きいと、無効電力は取りにくい。

 

130-2.gif

図2・12 実負荷試験回路例

 

(b) 零力率法

同期機を無負荷で発電機として運転し、定格周波数で殆ど零力率の電流を流し温度上昇を推定する方法である。同期調相機ではそのまま適用し得るが、同期発電機又は同期電動機の場合は、界磁電流の不足から定格出力に対するkVAが得られない場合がある。従って下記のいずれかの方法で温度を推定する。

(i) 定格出力に対するkVAに近い値が得られるように、できるだけ大きい界磁電流で試験を行い、その結果を下記要領で補正すれば、定格状態の温度上昇が算出できる。

(イ) まず、定格電圧無負荷(電機子電流が最小の状態)で温度試験を行い、各部の温度上昇を測定する。

電機子巻線;t0

電機子鉄心;tco

(ロ) 零力率試験を行い、各部の温度上昇を測定する。

電圧V′、電流I′の時の巻線;t′

電圧V′、電流I′の時の鉄心;t′c

界磁電流I1′の時の界磁巻線;t1

(ハ) 定格電圧をV、定格電流をI、定格界磁電流をIfとすると、定格状態の温度上昇は(イ)(ロ)の温度を使用し次のように求めることができる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION