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(1) Wm(機械損)及びWco(鉄損)の測定

発電機を無負荷で電圧を発生して運転すると、機械損及び鉄損を発生する。この両者を合わせて無負荷損という。

(a) 発電機法による無負荷損の測定

図2・6のように、発電機を他の機械で定格速度で運転し、駆動機の入力が安定するまで続ける。ついで入力が安定したら、発電機電圧をいったん定格の1.25倍付近まで上昇し、回転速度を正しく定格値に保ち、端子電圧に対する駆動機の入力を測定する。以下同様にして端子電圧を約25%間隔で降下し、零になるまで測定する。測定値は次の式により算定すれば、各電圧に対する無負荷損が得られる。この値を端子電圧に対して描けば図2・7のような無負荷損曲線が得られる。この図で、端子電圧零の点の損失が機械損、全損失を引いた値が鉄損となる。

いま、駆動機が直流電動機の場合について発電機の無負荷損を求めると、

Wm=EDID-{WO+2(ID-IO)+(ID2-IO2)Ra} (W)… (2・3)

ここに、

Wm;発電機無負荷損(W)

ED;電動機端子電圧(V)

ID;電動機入力電流(A)

WO;電動機単独無負荷入力(W)

IO;電動機単独無負荷電流(A)

Ra;電動機電機子回路抵抗

(測定時の温度におけるもの)(Ω)

(補極、補償巻線・直列巻線抵抗を含む。)

 

117-1.gif

図2・6 無負荷損測定回路

 

117-2.gif

図2・7 無負荷損曲線の一例

(375kVA-10極-450V-481A-60Hz)

 

 

 

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