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2. Introduction (KHI)

ISO10303はコンピュータ上で互換性のある製品データの表現や交換のための基準である。その目的は、特定のシステムから独立した製品のライフサイクルを通じて製品データを記述することができる中立的なシステムを提供することである。この表現方法は、中立的なファイルの交換に適したものであるのみならず、実装の基礎となり共有製品データベースや長期保存にも適した性質を持っているものとする。

この国際標準はそれぞれ独立に発行されたパートの分冊で構成されている。ISO10303のパートは次のような分冊に分類される。

記述形式

統合リソース

アプリケーションインタープリテッドコンストラクツ

アプリケーションプロトコル

抽象テストスイーツ

実装形式

適合性試験

これらの分冊はISO10303-1に記述されている。このパートのISO10303はアプリケーションプロトコル編の一つである。

ISO10303-227では、プロセスプラントの空間的な配置の情報を交換するためのアプリケーションプロトコル(AP)を規定する。この情報には配管系の空間的な配置の特性や配管系の設計に影響する他の関連するプラントシステム(電気系、計装、熱、換気、エアコン、構造系)の形状や空間的配置特性も含んでいる。配管系の設計や製造においては、配管のレイアウトは空間的な特性やこれら関連するプラントシステムの配置、系と系の間のクリアランスに対する要求に関して評価されなければならない。その他の系での完全な仕様は必要ではないが、十分な空間的な情報は配管系のレイアウトをサポートするために必要である。

このAPは配管系の設計や製造において情報を交換するための追加の必要条件を規定するものである。これには配管の材料、プロセス流体、配管系の機能的特徴も含んでいる。プロセスやシステムの設計は配管サイズ、設計温度、圧力、保冷、保温の等級といった配管系のためのプロセスの要求事項を規定する。物理的な設計では配管系の設計のためにこれらのプロセスの要求事項を用いている。

 

 

 

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