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(Z=86.2cm3)。船楼肋骨については鋼規169条に船首尾倉の肋骨に対する係数で示されている。実船に採用した寸法は規定よりも大となっているが、これは他の肋骨とのバランス上の理由である。船尾楼の全端は中央部Lの1/2間にわずかにかかるので、鋼規170条が適用され、4肋骨心距間は上甲板下部の寸法と同じくするとなっているが、前述の船尾楼肋骨のZが十分これをカバーする。

その他に本船においては、その他に深フレームを一本おきに、特設肋骨を倉口両端および倉内に3ケ所(8肋骨心距おき)、機関室内1ケ所に設けている。深フレームの深さはフェースプレートの厚さを含めて、通常フレームの深さの2倍まで測度上許されるので、平板364×6+平鋼65×6としている。特設肋骨は同じ深さでやや厚さを増し、361×8の平板+75×9の平鋼としている。これらは鋼材などの重量物運搬時に十分な空所(浮力)を与え、かつ長倉口船の横強度を十分大としている。

 

7. 梁

梁は肋骨ごとに設けることとする。従って梁の心距は0.530mとなる。上甲板梁の梁矢は150mmで船幅7.300mの1/50より大である。梁の断面係数は(604)により断面係数が規定されている。Cとhとは梁の種類により定まり、lは交点間スパンの最大をとる。

上甲板の全通梁は数は少ないが、lとしては、肘板の内端と甲板下縦桁との距離(1.05m)、甲板下縦桁間の距離(2.25m)、0.2B(1.46m)のうちもっとも大なるもの(2.25m)をとる。

上甲板の半梁ではlとしては、肘板の内端と倉口縁材下の甲板下縦桁との距離(1.05m)と0.25B(1.83m)のうちもっとも大なるもの(1.83m)をとる。

船首楼甲板、航海船橋甲板、船尾楼甲板、操舵室頂部では、鋼材構造図の甲板平面図より、もっとも長いスパンを探し出してこれをlとする。

 

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第16図 上甲板全通梁のl

 

 

 

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