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16.3 防熱の構造

16.3.1 耐暑・耐寒

一般に居住区、作業室等の防熱は、耐暑・耐寒を目的としたもので、ガラスウール・岩綿製品が多く用いられる。厚さは一般に25mm、50mmのもので、周囲の熱さ冷たさなどの条件を考慮して定める。

 

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図16.1

1. 鋼板

2. 保温材(25mm、50mm)

3. ワイヤラス

4. 内張板

5. 薄板

6. クリップ

 

図16.1は、耐暑・耐寒を目的とする防熱構造の一例である。

空気は熱伝導率が少なく、断熱効果が大きい。0℃における静止状態の空気の伝導率は0.0203kcal/mh℃であるから、一般保温材の中で最低値である。空気は小さい気泡又は薄い気層として利用すれば、極めて有効な防熱材である。

 

16.3.2 内張り・仕切の材料

居住区(旅客室を含む)の仕上げは美観に優れ、居心地の良い事が望まれる。

このため壁や天井の表面材の選定に留意すると共に仕上げ色調、図柄が室内に装備される家具類と調和したものでなければならない。

部屋を構成する仕切材や前述の防熱構造と組み合わせて使用する内張材には次のような種類がある。

(1) 合板

材木丸太を円周に沿って1〜4mmの厚さに削ぎ、単板としたものを繊維を直交にはり合わせたもの。はり合わせに使用する接着剤の種類によって耐水性が異なり、JASで1〜4類に分かれている。厚さは単板のはり合わせ枚数が3、5、7、9プライで3、6、9、12、15、18、20、22、25mmtがあり、幅は910mm、1,220mm、長さは1,820mm、2,420mmが一般的である。

 

 

 

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