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以来、溶接性とともに、切欠き靱性が重視され、Mn/Cの規定、リムド鋼の使用制限や、切欠き靱性試験が要求されるようになって、現在の軟鋼、高張力鋼の規格が規定された。船体構造に使用される鋼材は、船級(class)を取得する船級協会の規格に基づいたものを使用することになっているため、溶接性並びに切欠き靱性にすぐれた鋼材の規格統一が各船級協会間で行われ現在に至っている。

日本海事協会(NK)の船体用圧延鋼材の種類は第1.1表に示す通りであり、その脱酸形式及び化学成分は第1.2表に、また機械的性質、伸びの最小値はそれぞれ第1.3表、第1.4表に示す通りである。

 

第1.1表 種類

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(1) 軟鋼材

軟鋼材の材質規格は、切欠き靱性(衝撃試験における吸収エネルギー)により、A、B、D、E、の4種類(NKの場合頭にKがつくのでKA、KEのようになる)に分類され、E級鋼がもっとも切欠き靱性がすぐれた鋼材である。

(2) 高張力鋼材

溶接性を損うことなく、強度の高い鋼を得るには、Mn、Siなどの合金元素を添加する方法、加圧水冷しながら圧延する制御圧延方法(Termal Mechanical Controll Process;TMCP鋼)、Nb、Vなどの元素添加による析出硬化方法、焼入れ焼戻しの熱処理による方法などがある。また50HT鋼には降伏強度が32kg/mm2のものと36kg/mm2のものの2種類が規定され、それぞれの切欠き靱性により、A、D、Eの3種類(KA32、KA36、KD32、KD36、KE32、KE36)に分類されている。また引張り強さ60kg/mm2降伏強度46kg/mm2の60キロハイテン鋼も規定されている。(第1.3表)

 

 

 

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