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第5.60図 短冊足場

 

(3) 吊り足場(第5.61図)

ワイヤロープ、マニラロープ等でパイプや丸太を水平に天井から吊るし、その上に足場板を固再した足場である。

比較的器材が軽く、運搬に便利なので、機関室天井等の足場に適している。

 

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第5.61図 吊り足場

 

(4) パーマネント足場

船殻部材の一部を利用したり艤装品本体に一部足場を取付けた足場のことである。

足場の架設、解体がなく、就航後、船体の保守、点検に利用できるが、船殻重量が増加する欠点がある。

 

5.10 船体塗装

船体塗装は、単に美観を得るだけではなく、防錆、防蝕、防汚を主目的とし、船の機能と経済性を維持するための手段として重要である。特に、最近は船舶の用途が多種多様化しており経済性の面からも塗装の品質向上と長寿命などが要求され船体塗装の重要性が高まっている。

 

5.10.1 塗装前処理

塗装前処理には、一般的には一次表面処理(素材段階の下地処理)と二次表面処理(加工後の下地処理)の二方法が実施されている。

 

(1) 一次表面処理(素材段階の下地処理)

ショットブラスト。サンドブラスト。酸洗い等の方法で黒皮(ミルスケール)。錆。水分。油脂等を取り除き、貯蔵→加工→組立期中の錆の発生を防止する目的で、薄膜速乾性の一次防錆プライマー(ショッププライマー)を塗装する方式で、造船塗装に多く採用され品質及び作業能率の向上に大きく寄与している。

 

 

 

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