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薄板のヤセ馬に対して特に有効である。ある程度、加熱してからピーニングハンマーで叩くようにすると、更に効果がある。板の裏表の長さを変えることで、歪が直る。

3] 加熱法

最も一般的な歪取りの方法であり、局部加熱と水による急冷で収縮させ、歪を矯正しようとするものである。

ガスバーナーによる加熱温度が高過ぎると、材質が変化し、硬く脆くなり、強度上好ましくない。温度チョークで温度をチェックし、約700℃以下で加熱しなければならない。

○点焼法

いわゆる「お灸」である。周囲が拘束された薄板の中央のたるみ取りに使われている。骨の背面を背焼きしてから、周囲から中央に向けて点焼する。点焼きの径は20〜30mmで、小さい方が良く、できるだけ早く水冷する。歪の少量の時は、松葉焼きの方が効果的である。

 

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第5.48図 点焼法

 

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第5.49図 ヤセ馬の矯正

 

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第5.50図 線焼き

 

 

 

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