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8. 実海域における試験実施計画

8-1 試験の目的

海上退船システム(降下式乗込装置及び救命いかだ)の実海域における荒天時性能について、国際海事機関(IMO)のSOLAS条約に基づく試験基準勧告(A.689)に規定された主旨に従い海上試験を実施し、性能を確認する。

 

8-2 試験の概要

比較的風波の強い場所及び時期を選び、海上退船システム(降下式乗込装置及び膨脹式救命いかだ)を搭載した約3,000トンの旅客船を用い、海上において降下式乗込装置及び救命いかだを投下展張させ、人員の安全な降下や、プラットフォーム及び救命いかだを満載状態にした時の安定状態及び各部の損傷の有無等を観察する。

IMOにおける試験基準勧告(A.689改正)に基づく試験内容を表1に示す。

 

8-3 試験の実施(予定)

試験実施期間:平成13年2月

1) 実施の決定

気象・海象予報により、風速11m/s以上、有義波高約3mとなることが予想される場合とする。試験実施の連絡を受け、参加者は試験当日までに現地に集合する。

 

8-4 試験の実施場所

試験は、神奈川県久里浜沖アシカ島から方位40度1500mを中心として、半径1000mの範囲内の水域(海上交通安全法適用海域)で実施する。

 

8-5 試験の実施方法

8-5-1 試供品(スパイラル及びジグザグ式)

(供試品のとう載場所は図2に示す)

スパイラル式退船システム(図1-1〜1-4):

降下式乗込装置(TES-11型) 1台

自己復原型救命いかだ(TRS-25SR型) 1台

第1種膨脹式救命いかだ(TRA-25A型) 1台

ジグザグ式退船システム(図1-5〜1-8):

降下式乗込装置(FZMES-85型) 1台

自己復原型救命いかだ(FRN-R25型) 1台

第1種膨脹式救命いかだ(FRN-SV-25型) 1台

 

8-5-2 使用船舶

試験船舶:東京湾フェリー(株)所有しらはま丸(3260総トン限定沿海RORO旅客船)

作業用船舶:東京汽船(株)所有引船2隻(沿海用)

 

 

 

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