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8. むすび

 

ここに2年間の調査研究を終えて、本調査研究の主目的である投下式SARTの浮揚性、自動作動性の開発と、小型化、軽量化の研究について、ある程度めどがついたことは、本委員会委員の方々並びに作業部会委員の方々各位の並々ならぬご努力に負う所が大きいものと感ずる次第であります。

結果としては、機器の改良と電池の選定によって小型軽量化が図られたと共に、円偏波方式の採用によって更に一層の小型軽量化が進むことが分かりました。そして水平偏波方式のSARTと円偏波方式のSARTについての比較実用実験なども行って、円偏波方式の有用性を検証することができました。

これに従って更なる小型軽量化に向けての開発研究を進めると同時に、円偏波方式の採用に対しての障害となる問題点の調査を行い、国際海事機関(IMO)への提案、及び国内法規の改正に向けての提案をしたいものと考えております。種々の難関もあると思われますが、究極的には船員の遭難時の安全を守るためでありますので、SARTの一層の改善について、精力的に次年度の調査研究が続けられることを望むものであります。

終わりに、この調査研究に種々の面でご支援をいただいた総務省、国土交通省、海上保安庁の方々に感謝申し上げる次第であります。

 

 

 

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