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ふるさと防火委員会

「安全で安心できるまち尼崎」をめざして

兵庫県・尼崎市少年婦人防火委員会

 

尼崎市は、兵庫県の最南東部に位置し、東は大阪市に接している東西8km、南北11km、面積約50km2、世帯数約19万世帯、人口約46万6,000人、全域が山のない平坦な市街地で、南部が大阪湾に面しているところから古来、京都と西国を繋ぐ港町として栄え、近代に入り工業都市として発展してきましたが、大企業の転出等により、ピーク時(昭和45年)55万3,000人であった人口は、その後減少化が進み、今日に至っていますが、地方分権の流れの中で将来に向けての一つのステップとして、今年4月には「特例市」へ移行する予定の都市であります。

この市域の安全は、1消防本部(局)4消防署3分署3出張所、消防職員425名、それに1消防団本部58分団、消防団員1,000名が火災予防、市民指導、災害現場活動等の業務に当たっています。

さて、当市の少年婦人防火委員会は、現在、31の幼年消防クラブ2,895名、41の少年防火クラブ1,576名、65の婦人防火クラブ4,448名の合計137クラブ8,919名で構成され、活躍しています。

この他にも自主防災組織として7つのシルバー(老人)防火クラブや、11の自主防災隊などがある他、阪神・淡路大震災の教訓を生かし「自分たちの地域は自分たちで守ろう」を合言葉に、地域住民単位での結成を進めている74の「自主防災会」も、間もなく100%結成完了の見込みであります。

幼年消防クラブは、幼稚園や保育所の幼児を対象にしており、所轄の消防署と一体となって消防車や救急車の見学やお絵描き、防火アニメビデオや映画の鑑賞、毎年12月中旬には消防局が行う「防火干支の引き継ぎ式」に今年の干支と来年の干支の二組に分れた幼児達がそれぞれ干支の手作りお面を頭に被って参加し、職員の扮した着ぐるみ干支の前で防火の願いを込めた「防火旗」の引き継ぎを行うなどして火遊びをしない良い子になることを誓い合っています。

BFCは、小学校高学年から中学校1年生位迄を対象に結成しており、所轄の消防署の指導のもとにクラブ員活動を活発に行っています。

また、婦人防火クラブは連絡協議会を設けており、前澤朝江会長を中心に役員会・運営委員会を開き、1年間の活動方針を決定しています。

市の行う地震訓練等や出初式に参加するほか、特に昨年10月17日(火)には、約300名の関係者が一堂に会し、「婦人防火ミレニアムのつどい」を盛大に開催、各地区の婦人防火クラブ代表の会長さん6人が、熱の入ったクラブの体験活動発表を行い、会場では活動を讃える拍手が暫くは鳴り止みませんでした。

このあと、東京からお招きした(財)市民防災研究所理事の池上美喜子女史の『ひと事ではない身近な危険』と題した講演を拝聴し、防火防災に加え日常身の回りで起こりやすい事故事例についても学習しました。

今年は、市が全ての自主防災組織を一堂に集めた「自主防災大会」を開き、組織間の連携をより密にして地域防災力を更に高める予定です。

 

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